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2024/2/23

Fiddleback Mahogany

まず”Fiddle”(フィドル)ですが、ざっくり言うとヴァイオリンのことで、
ヴァイオリンはイタリア語から派生した言葉で、フィドルは英語、
また、ジャンルで呼び方が違うようで、クラシック界ではヴァイオリン、
ブルーグラスやカントリー、民族音楽界隈ではフィドル、と呼ばれるようです。

で、”Fiddleback”(フィドルバック)は、ヴァイオリンの裏板にみられるようなカーリー杢って意味で使われてまして、
マホガニーの種類ではなく、杢目の通称みたいな感じです。
ちなみにヴァイオリンの裏板は基本メイプルなのでトラ杢は珍しくありませんが、マホガニーでは超激レアです。

ヴァイオリン持ってないので、カーリーメイプル材の写真です。この感じはよく目にしますよね?

基本的に “Fiddleback mahogany” ( フィドルバックマホガニー )と楽器関連で言われている材の樹種は、
“Swietenia macrophylla” 、通称:ホンジュラスマホガニーで、
それ以外の種類のマホでこう呼ばれてるのは、まだ僕は見たことがありません。
なので、今のところ「フィドルバックマホガニー」と書いてあれば、
「カーリーメイプルのような杢の出たホンジュラスマホガニー」ってことでいいんだと思います。

ボディにフィドルバックマホガニーを使用した、
Lotus Acoustics コンサート (右)と、TODA GUITARS 戸田さんのコンサート(左)。

戸田さんも西原さんも、材をお渡ししたのは数年前なんですが、たまたま同時期に入荷しました。
フィドルバックマホのソプラノからテナーまで在庫してるモノ好きはウチだけでしょうね…。
本来1本でも珍しいんですけど。

下記写真は、7年前に入手したマスターグレードのフィドルバックマホガニー。
長年マホガニービジネスを営んできた材木屋のオーナーが、今まで見た中で最も美しい木だったそうで、
“The Fiddleback Tree”と固有名詞をつけて販売されてました。
その時アコースティックギター用として製材されたのはバック&サイド 398セットのみ、だそうです。

ほんとにマホ?と疑いたくなるような強烈なカールです。
材木屋さんも、カットした時、こんなの出てきてびっくりしたでしょうね〜。

ギターサイズなので、ソプラノ、コンサートの場合は、贅沢にトップバック・ワンピースでとることも。
ギター製作家には勿体無いと怒られそうですが、ウクレレサイズが無いので仕方ない…。

そもそもふわっとカールが入ったホンジュラスマホでも、十分貴重で手に入れにくいんですが、
この写真レベルのものは、まぁ〜もう出てこないでしょうね…。
気になる方は店頭でチェックしてください!